「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由、それ以上のメリットは?

ビス子
ビス子

低収入世帯、2児のワーママです。

「うちは絶対太陽光発電は、やらない」

「メリットあっても、コストかかるから!」

わが家が太陽光発電を導入したあとに、実際に知り合いに言われた言葉です。

そんなに否定しないで…と、心のなかでは落ち込みました。

でも、たしかに太陽光発電はメリットばかりじゃない…実際に導入したからこそよくわかります。

「うちは絶対に導入しない!」と言ってきた方の言い分としては、
処分するときにコストがかかるから、導入するだけ損するという考えでした。

それを実際聞いたときに、たしかに処分方法までは考えたことなかったな…、自分たちの考えが甘かったかな…と反省しました。


反省したところで、もう設置してしまいましたが…(笑)


しかし、ふと思いました。

  • マイホームを購入するとき、家が壊れることを真っ先に考える
  • 車を購入するとき、車が廃車になったあとのことを考える
  • 家電を購入するとき、壊れたあとどう処分しよう…

買う前から、壊れたとき・捨てるときのことを考える人ってなかなかいないと思います。

どちらかというと、

  • 念願のマイホームで楽しく暮らせる!
  • お気に入の車で運転が楽しくなる!
  • 遠出も苦じゃなくなる!
  • 省エネ家電にしたから、電気代も安くなりそう!

と、前向きな気持で購入に踏み切ることが多いはずです。

最悪の事態ばかりを考えて、踏み出せないのも良くないし、何も考えずに勢いで購入するのもよくないなー

だからこそ、知ることってめちゃくちゃ大事です!

太陽光発電について、メリット・デメリットをよく知っておけば、極端に拒絶することもないと思います。

自分の家には向いていないね!家族多くて電気代も高いから、設置することも考えてみようか!と、色々な人の意見や体験談を参考にして検討してみるのがベストだと思います。

デメリットをよく理解した上で、それでもメリットが上回っていれば、太陽光発電の設置を検討すればいいと思います。

そこでこの記事では、「太陽光発電をやめたほうがいい」と言われる理由と、メリット・対策できることを実体験を交えておはなししていきます。

こんな人に読んでほしい
  • 太陽光発電ってやめたほうがいい?と疑問に思っている人
  • 太陽光発電のデメリットを知りたい人
  • 実際に太陽光発電を導入した人の意見が聞きたい人

太陽光発電はやめたほうがいい理由5選

結論からいいますと、「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由はこちらです。

太陽光発電をやめたほうがいいと言われる理由
  1. 導入費用がかかる or ローンを組む必要がある
  2. メンテナンス費用がかかる
  3. 売電価格が年々下がっている
  4. シュミレーション通りに発電できいない
  5. 屋根が小さくてパネルが設置できない

それぞれ詳しく解説していきます。

導入費用がかかる・ローンを組む必要がある

太陽光発電は、発電するためのソーラーパネルを設置するため、パネル代や工事費用に費用がかかります。

目安としては、1kWあたり20万円〜30万円が相場です。※2022年


わが家は、太陽光発電+蓄電池を導入したため、部材費・工事費・保証費などすべて込みで、総額「約240万円」でした。

こんな金額払えないので、わが家はもちろんローンを組みました。15年ローンで月々の支払いは、約15,000円ほどです。

この金額だけ見てると、いまだにやめたほうが良かったかな…と思うことがあります。


シンプルに、導入費用やローンでの支払いがむずかしい家庭にはおすすめしません。

太陽光発電を設置したことで、月々の電気代は節約できても、ローンの支払いにより家計を圧迫してしまうようでは本末転倒なので、おすすめはできません。

わが家はもともと、電気代がどちらかというと安い方で、真夏や真冬でも月々の電気代が、1万円を超えることがほとんどありませんでした。

そのため、太陽光発電のローンを組んだ時点で、電気代がどんなに節約できても赤字になってしまうという、究極の決断でした。

わが家も家計に余裕があるわけではないため、むしろ生活費のことを考えると、太陽光発電を導入するか、かなり悩みました。

しかし↓

  • スマホをdocomoから、格安スマホに乗り換えて、月々1万円の削減
  • 長男が保育料無償化になり、月々約1万円の削減

で、太陽光のローン支払いにまわすことで、なんとかカバーできました。

初期費用はかかりませんでしたが、残りのローンの支払いがたんまりと残っています。

売電価格が年々下がっている

太陽光発電を設置することで、売電収入を得られることができます。

このシステム(FIT制度)は、なんとなく知っている方も多いと思います。

FIT制度(固定価格買取制度)とは、エネルギーを固定価格で買いとってくれる制度のこと。
再生可能エネルギーからつくられた電気を、電力会社が「一定価格で一定期間」 買い取ることを保証する制度です。


つまり、太陽光発電でつくられた電気を、保証期間だけは決められた価格で売電できるということですね。

というイメージもあり、副収入ができる!と期待する方もいるかもしれません。

しかし、実は売電収入としてはあまり期待できないのです。

理由としては、FIT制度の電気の買取価格が、2012年の開始以降下がり続けているのです。現在では、開始した2012年の半分以下の買取価格になっています。

2012年 (期間10年) 42円

2022年 (期間10年) 17円

10年前に比べて半分以下まで下がっているので、売電収入目的で、太陽光発電を設置しようとしている人には、「やめたほうがいい」と言われる一因でもあります。

しかし、売電収入に関してはデメリットばかりではありません。

メンテナンス費用も考えなければならない

住宅に関しても、建てて終わりではないように、太陽光発電も設置しておわりではありません。

太陽光発電は、メンテナンスフリーと言われることもありますが、それでも年々劣化していきます。

そのため、定期的なメンテナンスが必要になってきます。

住宅用に設置される太陽光発電(50kw以下のシステム)には、点検義務はありません。


しかし、故障や劣化しない保証はないため、メンテナンスが必要になる場合があり、費用がかかってしまいます。

定期的なメンテナス費用として、まとまった費用を準備したり、積み立てていく必要があります。

金銭面の負担が増えるため、低収入世帯のわが家も、本当に導入していいのかで、かなり悩みました。

シュミレーション通りにはならない

太陽光発電を検討するさいに、気になるポイントです。

設置する屋根の向き、日照量、季節、パネルの機種などによって発電量は異なります。

そのため検討する業者さんに、シュミレーションしてもらうのですが、あくまでもシュミレーションのため、実際に設置してからの発電量とは誤差が生じてしまいます。

シュミレーションより発電量が下回ってしまうと、どうしても損した気持ちになってしまいます。


しかし、天気に関してはどうしても、人の力ではどうすることもできないためシュミレーションの数字を当てにしすぎないようにしましょう。

梅雨の期間が例年より長くなってしまったり、近年増えている豪雨被害などの影響で、シュミレーション通り行かない場合もあります。


どうしても損したくない人には、デメリットになってしまうので検討が必要です。

屋根が小さくパネルを置けない

太陽光発電は、住宅の屋根に設置する場合がほとんどだと思います。


そのため屋根の面積が小さい・屋根の形が特殊・屋根の向きが悪いなどの条件に当てはまってしまうと、十分な発電量を得られなくなるため、電気代が節約できなかったり、売電収入が少なかったりすることがあります。


導入費用や、コスト、維持費のほうが上回ることがあり、結果的に損することになってしまいます。

実はわが家の屋根も当てはまってます。屋根が小さい、向きが悪いです。


そのため、パネルをめいいいっぱい置くことができませんでした。

実は、訪問販売で営業にきた業者さんと、家を建ててくれたハウスメーカーさんの2社に、太陽光発電を進められて、実際に見積もりもつくってもらいました。

しかし、2社とも「設置しないほうがいい」という解答でした。

それくらい、わが家は太陽光発電には向いていない屋根だったってことですね…。

太陽光発電のメリット

ここまで太陽光発電を導入する際のデメリットをお話しました。

一番のデメリットは、やはり導入費用、メンテナンス費用などの金銭面になりますね。


しかし、メリットが多い太陽光発電です。実際に設置して感じたメリットも多いです。

太陽光発電のメリット
  1. 電気代の節約になる
  2. 再エネ賦課金の削減にもなる
  3. 売電収入が得られる
  4. 停電時に電気が使える
  5. +蓄電池で効率よく電気が使える

詳しく説明していきます。

電気代の節約になる

太陽光発電を導入する最大のメリット(目的)ですね。

デメリットでも説明しましたが、売電価格は年々減少傾向にあるため、売電による副収入を得る目的よりは、家庭の電気代をまかなう目的(自家消費)で設置するほうがメリットになりやすいです。

ここ数年のコロナ禍・ウクライナ軍事侵攻の影響で、電気代は一気に高騰しました。


外出自粛・リモートワークによる家庭での光熱費増加や、ロシアのウクライナ侵攻による原油・エネルギー価格の高騰で、日本国民にも大きな影響を受けました。

短期間での電気料金の値上げが止まらず、去年の電気代の2倍近くになる家庭も少なくありませんでした。

安さが売りだった新電力も次々に値上げを始め、大手電力会社に乗り換える家庭も多かったのではないでしょうか。

  • 電気代が高すぎる!
  • 節約してるのに去年よりも高い!
  • 使用量は減ってるのに電気料金はあがる!

というどうにもならない状況に苦しんだ人も多いとかと思います。

そんな状況で、太陽光発電を導入していた家庭は多少でも、影響を和らげることができたかもしれません。

実際にわが家は、大きな影響を受けずにすみました。少し電気代は上がりましたが、太陽光発電により自家消費できていたため、驚くような金額にはなりませんでした。

「太陽光つけておいて良かったね」と、身をもってメリットを感じることができました。

再エネ賦課金の削減ができる

再エネ賦課金とは、「再生エネルギー発電促進再賦課金」といって、電気を利用しているすべての世帯で徴収されるお金のことです。電気使用代とは別に支払います。


徴収されたお金は、電力会社を通して国に集められます。太陽光・風力・水力などの「再生可能なエネルギー」を普及させるために活用されています。

再エネ賦課金が国民が払う理由として、再生エネルギー発電には、膨大な予算が必要になるため、国民にも負担してもらうイメージです。

わかりやすくいうと、環境にやさしくエコな発電方法を定着させるための税金みたいなものです。

日本の電力の多くを締めている火力発電の燃料(天然ガスや石炭)は、輸入に頼っています。そのため、近年のウクライナ侵攻などの世界情勢により、燃料価格は高騰しました。私たち国民も、電気料金値上がりとして、その影響をもろに受けてしまいました。そうならないためにも、自国で電力を自給自足する必要があります。


そのため火力発電再生エネルギー(太陽光・風力・水力)に変えていくための予算(再エネ賦課金)が必要になります。

再エネ賦課金は、電気代と同じように年々値上がりを続けています。

2012年、再エネ賦課金は1kwあたり0.22円
2023年の現在では、3.45円まで値上がりしています。

電気料金の内訳に、再エネ賦課金も組み込まれているため、電気使用量と比例します。

そのため、電気使用量を減らすことができれば、再エネ賦課金の節約にもつながります。

電気代の明細をチェックしてみると、再エネ賦課金という項目があるので、みなさんも一度確認してみてください。

わが家も、年々値上がりを続けている電気代・再エネ賦課金の負担を少しでも減らしたいという理由もあり、太陽光発電の導入を決めました。

売電収入を得られる

太陽光発電の最大のメリットともいえる、売電収入があります。

売電収入とは、太陽光発電でつくられた電力のうち、使いきれず余った電力を電力会社に買い取ってもらうことで得られる収入です。

デメリットでもお話しましたが、買取価格は年々減っているため、あまり期待はできませんが、それでも毎月売電収入を得ることはできます。

わが家は、2022年7月に売電がスタートしてから、トータル(10ヶ月間)で2万円ほど、売電収入を得ることができました。


売電収入に関しては、太陽光パネルの発電量・日中の電気使用量・蓄電池への充電のどにより、金額が異なってくるため、一概に高い!安い!とは言えません。

そのため、売電収入の金額にこだわるよりは、電気代が節約できた!いつもより売電収入が増えた!と、前向きに考えるようにしましょう。

停電時でも電力を使える

色々な災害がふえている現代では、災害による停電時でも、太陽光発電によってつくられる電気を使えることは、メリットになりますね。

わが家でも、一時的に停電があったときに、自動的に自立運転機能に切り替わり電気を使うことができました。

雷による一時的なものだったのですが、こういう場合でも電気を使うことができると知って安心を得ることができました。

特に小さなお子さんがいるご家庭では、停電時でも電気を使えるのは大きなメリットになりますね。

蓄電池で効率よく電気を使える

太陽光発電を検討する際に、蓄電池の導入で悩む方が多いと思います。

蓄電池とは、太陽光発電でつくられた電気をためておくことができるバッテリーのことです。


蓄電池内に電力を貯めておくことで、

  • 夜に貯めた電気を使うことで自家消費できる
  • 雨の日など発電できない日にも、蓄電池内に電力が
    残っていれば、電気代を抑えることができる
  • 停電時でも電気を使える

というメリットがあります。

特に、日中に働いている共働き世帯や、日中家を空けることが多い家庭では、太陽光発電と蓄電池をセットで利用することで効率よく電気を使うことができます。

  1. 太陽がでている日中に、蓄電池へ電力を貯めておく
  2. 蓄電池が満タンになったあとは、売電へ
  3. 夕方帰宅後に、蓄電池の電気を使い自家消費


することで、太陽光発電によりつくられた電力を無駄なく使うことができます。

わが家は、共働きで子どもたちも保育園に行っているため、日中は家を空けています。そのため、蓄電池の設置で、効率よく電気を使えています。

まとめ

ここまで、「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由と、メリットについてお話してきました。

実際に、わが家は太陽光発電を導入しています。

太陽光発電を設置して1年半、売電収入がスタートして1年、その間に世界情勢の影響で、短期的に電気代の高騰が続いたのが印象的でした。

太陽光発電ローンも月々の支払いも始まったばかりだし、今後メンテナンス費用もかかるかもしれませんが、今のところ太陽光発電を設置した後悔はありません。


子どもも、これから大きくなるにつれ電気代もあがっていくことと思います。

ローンの支払い・売電収入・電気代の節約について、これからも発信していく予定です。

太陽光発電に少しでも興味がある方は、参考にしていただけると幸いです。